令和4年正月のおせち料理
令和3年の春ごろからだったか、実家の台所に立つようになった。おせちは毎年買っていたがせっかくなので今回は自分で作ることにした。といってもうちには代々受け継がれてきたおせちはないので本やらインターネットやらで調べながらのものである。近代化によって失われたものは大きい。
今回おせちに入れたものは以下の通り:
- 慈姑
- 百合根
- 鶏そぼろ松風
- 生麩の田楽
- 炊き合わせ
- 栗金団
- 数の子
- 田作り
- 伊達巻
- 酢蓮根
- たたき牛蒡
- みつわ漬け
- 金柑の蜜煮
- 鱈の西京焼
- 蒲鉾
- 牛蒡巻き
- 干し柿チーズ
- 黒豆。
作り方
慈姑
おしりを切って皮を剥き出汁で煮る
百合根
一枚づつ剥いて出汁で煮る
鶏そぼろ松風
鶏1Kg、魚2Kg、出汁3合、醤油70cc、味醂50cc
鶏のミンチを醤油と味醂で炒める。白身魚のすり身を昆布出汁、醤油、味醂で味付けし、炒めた鶏そぼろを加え型に流して蒸す。切り出して天火で乾かすように焼き、煮切り味醂を塗ってケシの実をまぶす。
出典: [平井、結野、日本料理店のお弁当]
生麩の田楽
強力粉300g、水150gを捏ねる(水はもう少し多い方がいいかも)。一時間寝かせる。水で揉み洗いして澱粉を流す。白玉粉、水を混ぜて捏ねる。形成して一時間寝かせる。茹でる。浮いてからさらに5分程茹でる。切って味噌を塗り、焼く。
白玉粉と水の分量をメモしていなかった。インターネットで調べたレシピだったはず
炊き合わせ
人参、干し椎茸、高野豆腐、竹の子水煮
干し椎茸を戻す。戻した汁で煮て酒、醤油で味付け。高野豆腐を戻す。人参を花型に、竹の子を一口大に切る。それぞれ出汁で煮て醤油、酒で味付け。
栗金団
薩摩芋を一口大に切り、砕いたくちなし1個と水少しを入れた鍋で蒸す。裏漉しし、味醂、砂糖、栗のシロップで味付けし、栗を混ぜる。
数の子
水で一晩塩を抜いて皮を剥く。
田作り
ごまめを乾煎りする。手でボキっと折れるようになるまで。味醂を煮切って醤油を加え、ごまめにからめる。煎り胡麻をまぶす。
伊達巻
魚又は海老のすり身と卵黄を混ぜる。卵白に砂糖を入れて泡立てる。以上を混ぜて味醂で味を付ける。卵焼き器を温め油を敷き、卵液を流して蓋をする。裏返して焼き目を付ける。巻き簾で巻く。
酢蓮根
蓮根を輪切りにして酢水でゆがく。酢に鷹の爪を入れ、蓮根を浸す。
たたき牛蒡
牛蒡を叩いて3cmに切り、縦に4つに割る。ゆがいて酢、醤油、胡麻を混ぜたものに浸す。
みつわ漬け
蕪、人参、柚子、昆布を切る。野菜は塩揉みして絞る。酢に漬ける。
金柑の蜜煮
金柑に縦に切り込みを入れ、さっと煮る。砂糖を加え煮つめる。
鱈の西京焼
西京味噌と味醂を混ぜ、白身魚を漬ける。味噌を拭って焼く。
干し柿チーズ
干し柿を縦に切り、クリームチーズ、胡桃を包むように巻く。柿を干しすぎていたため固くて食べにくかった。
黒豆
豆を鉄と共に一晩水に浸ける。6時間程煮る。砂糖で味付けしさらに10分煮る。冷して味を染み込ませる。
蒲鉾、牛蒡巻は既製品
おわりに
伊達巻は妹が、みつわ漬けは母が作ってくれた。蒲鉾と牛蒡巻きは買ってきた。それ以外は自分で作った。この他、蒟蒻を買っていたが存在を忘れていたのと、棒鱈を水で戻していたが腐ってしまったことが心残りである。買ってきた蒲鉾と牛蒡巻き、それから作れなかった蒟蒻の煮物と棒鱈を作るのが今年の年末の課題である。蒲鉾や牛蒡巻きは保存料や着色料等の添加物が気になる所だ。
今時は百貨店やらでおせちを予約して年末はだらだら過ごし、年始もそのおせちを食べながら家でテレビ漬けが普通なのだろうか。買って来たおせちには旬という概念が欠けており、さらに保存料で日持ちさせている。本来そのとき手に入る旬のものを使い、3ヵ日常温で保存できるように砂糖、酢、塩、発酵等の力を利用したものであったはずだ。今回作ったおせちも食材は基本スーパーで入手した。少しずつ自分の畑で取れたものを取り入れたいものである。
おせち料理は、家族や近所、あるいは寺であれば檀家との付き合いにより成り立っていたのではないだろうか。その付き合いに充てる時間と気力を労働に回し、その労働により得られたお金でできあいのおせちを購入するのは、家族や地域社会の分断であり、また文化の破壊でもある。購入するお金を稼ぐのを辞め、自分達で作ったほうが人付き合いも増え、地域に根差した文化の継承にもなり、より充実した生き方に繋るのではないだろうか。